冬の味覚牡蠣。大分空港から湯都別府方向に車を走らせると、海沿いに牡蠣の養殖場が広がります。杵築市が誇る県内でも屈指の牡蠣の生産地、守江湾には、大小9つの河川が流入するため、海の栄養分が豊富で極上の牡蠣が育ちます。シーズン(11月~12月)になると、牡蠣の販売はもとより、新鮮な牡蠣をその場で焼いて食べる牡蠣小屋が海辺に並び、県内外からたくさんの人で賑わいます。
今回は杵築市で牡蠣養殖をしている若手漁業者、高橋秀基さんを訪ねました。
12年ほど前に牡蠣養殖を継いだ高橋さんは3代目。杵築の牡蠣養殖の歴史が深いことがうかがえます。杵築の牡蠣はブランド化をされていませんが、ブランド化しなくともその美味しさに自信と定評があるので問題なくリピーターがいるとのこと。
「11月中旬に稚貝を宮城から取り寄せ、波の静かな干潟において環境の変化にならしてから、3月頃沖合の養殖筏に移します。2年を過ぎてしまうと、殻だけが大きくなり中の牡蠣が死んでしまったり、味がぼやけたものになる。1年がほどよい大きさと旨味が凝縮された牡蠣に仕上がる。その間にふぐやチヌ(クロダイ)が殻をかみ砕き中の貝を食べてしまうことがあるが、それだけここの牡蠣が美味しいってこと」と、話す高橋さん。
杵築の牡蠣養殖は、個人でやっているところがほとんどで、昔ながらの養殖方法。
竹の中の節を抜き、それを海底に差し込むと、竹の中に入り込んだ砂地が重しとなって安定し、竹がまっすぐに刺さる。それにロープを通して牡蠣をつるし養殖をする。もちろん手作業。この竹も3年ほどでだめになるので、その都度山から竹を切り差し替える。そののどかな光景が守江の海を守っているように思われます。
引き上げた牡蠣は、船の上で泥や殻に付着したフジツボなどを、ノミのような専用の道具でそぎ落とすように取り除き、高圧洗浄できれいにします。ここでやっと牡蠣の殻が見える。
「簡単とはいえない作業だけど、杵築の牡蠣はほんと美味しい」と話す高橋さん。一番好きな食べ方は?と聞くと「焼きが一番うまい!かぼす搾って焼酎と一緒に。」
高橋さんの牡蠣は、主に日本最大級の牡蠣小屋、キツキテラスに出荷しているそうです。この冬、大分に来たら、牡蠣を食べて温泉にはいってのんびりしてそんな旅がおすすめです。
牡蠣のスティック春巻き
材料
牡蠣 | 8個 |
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春巻きの皮 | 4枚 |
スライスチーズ | 2枚 |
大葉 | 4枚 |
揚げ油 | 適宜 |
薄力粉 | 適宜 |
カレー粉 | 適宜 |
スイートチリソース レモン | 適宜 |
作り方
- ① 牡蠣は洗ってしっかり水気を切る。スライスチーズは縦4等分に切る。
- ② 春巻きの皮を半分に折り、端っこに薄力粉を水で溶いたのりで止めて重ねる。
- ③ 牡蠣、チーズ2切れ、大葉をのせスティック状になるように包み、端をのりで留める。
- ④ 170°Cに熱した油できつね色になるまで揚げる。
- ⑤ 皿に盛り、スイートチリソースやレモンを添える。
春巻きの皮を重ねることでパリッと感を保てます。大葉やカレー粉の香りが食欲をそそるスティック春巻きです。
牡蠣飯
材料
牡蠣 | 16個 |
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米 | 2合 |
生姜 | 2かけ |
昆布 | 5cm |
薄口醤油 | 大さじ1 |
酒 | 大さじ1 |
三つ葉 | 適量 |
作り方
- ① 牡蠣は洗ってしっかり水気を切る。米も洗って30分ほど浸水させる。生姜は千切り、三つ葉は2cm幅に切る。
- ② 炊飯器に米、薄口醤油、酒、を入れ2合まで水加減をして炊き始める。蒸気が上がったら牡蠣を加えて炊き上げる。
- ③ 炊き上がり、蒸らしが終わったら器に盛りつけて三つ葉をのせる。
牡蠣は煮立ってから加えることで、ふっくら仕上がります。代謝アップを促す生姜をたっぷり使用した一品です。
肉巻き牡蠣
材料
牡蠣 | 6個 |
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豚バラ肉 | 薄切り6枚 |
塩 胡椒 片栗粉 | 適宜 |
ごま油 | 大さじ1/2 |
大根おろし | 適量 |
A
醤油 | 大さじ1 |
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みりん | 大さじ1 |
砂糖 | 大さじ1と1/2 |
生姜のすりおろし | 少々 |
作り方
- ① 牡蠣は洗ってペーパーで水気を拭き取っておく。
- ② 豚バラ肉を広げて塩と胡椒を振る。牡蠣を巻き、片栗粉を全体にまぶす。
- ③ フライパンにごま油を熱し、巻おわりを下にして中火で焼く。焼き色がついたら裏返し、全体に焼き目をつける。
- ④ Aを加えて絡める。お皿に盛り、大根おろしを添える。
甘辛いパンチのある味付けで牡蠣が苦手な方でも食べやすいメニューです。ご飯にのせてどんぶりにするのもおすすめです。
牡蠣のアヒージョ
材料
牡蠣 | 10個 |
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ニンニク | 1かけ |
赤唐辛子 | 1本 |
ローズマリー | 1枝 |
マッシュルーム | 10個 |
オリーブオイル | 100cc |
塩 | 適宜 |
バゲット | お好みで |
作り方
- ① 牡蠣は洗ってしっかり水気を切る。ニンニクは潰しておく、赤唐辛子は種を除く。
- ② 鍋にオリーブオイル、にんにく、唐辛子を入れて火にかけ、沸騰してきたら、牡蠣、ローズマリー、マッシュルームを加えて5分ほど弱火で煮る。
- ③ 塩で味を調えたら、バゲット等を添えていただく。
余ったオイルは椎茸やブロッコリーなど他の野菜を加えてぜひパスタに。
牡蠣のクラムチャウダー
材料
牡蠣 | 8個 |
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ベーコン | 1枚 |
玉ねぎ | 1/4個 |
人参 | 1/2本 |
ジャガイモ | 1個 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
白ワイン | 大さじ1 |
牛乳 | 300cc |
生クリーム | 100cc |
塩 胡椒 パセリのみじん切り | 適宜 |
作り方
- ① 牡蠣は洗っておく。ベーコンは1cm幅、玉ねぎと人参、ジャガイモは1cm角に切る。
- ② 鍋にオリーブオイルを熱し、ベーコン、玉ねぎ、人参、ジャガイモの順に炒め、しんなりしてきたら、白ワインと水200ccを加えて野菜が軟らかくなるまで煮る。
- ③ 牡蠣を加えて火が通ったら、牛乳、生クリームを加えて塩胡椒で味を調える。
コンソメ等を使わずに牡蠣の出汁がしっかりきいたクラムチャウダー。野菜と乳製品がたっぷりな、栄養抜群のスープです。
牡蠣のゆずクリームパスタ
材料
牡蠣 | 8個 |
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パスタ | 160g |
ジャガイモ | 1個 |
白ネギ | 1/2本 |
白ワイン | 大さじ1 |
牛乳 | 50cc |
生クリーム | 50cc |
塩 胡椒 | 適宜 |
オリーブオイル | 大さじ2 |
ゆずの皮 | 適宜 |
作り方
- ① 牡蠣は洗っておく。ジャガイモは1cm幅に切り、白ネギは小口切りにする。
- ② パスタは表示通りに茹で、残り5分のところでジャガイモを加えて茹でておく。
- ③ フライパンにオリーブオイルを熱し、白ネギを炒め、しんなりしたら牡蠣を加え、白ワイン、パスタのゆで汁50ccを加える。生クリームと牛乳を加えて温まったら塩、胡椒で味を調え、ゆであがったパスタとジャガイモを加えて合わせる。
- ④ 皿に盛り、ゆずの皮を散らす。
牡蠣の旨味を吸ったパスタが美味しい一皿です。こってりしがちなクリームパスタをゆずの皮の香りでさっぱりと。
牡蠣チリマヨ和え
材料
牡蠣 | 10個 |
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酒 | 大さじ1 |
塩 | 少々 |
片栗粉 | 25g |
卵白 | 1/2個 |
サラダ油 | 小さじ1 |
スイートチリソース | 大さじ2 |
マヨネーズ | 大さじ2 |
揚げ油 | 適宜 |
青梗菜 | 適量 |
作り方
- ① 牡蠣は酒と塩でもんで洗い流し、ペーパーで水気を拭いておく。
- ② ボウルに片栗粉、卵白、サラダ油を入れて混ぜ合わせ、牡蠣をくぐらせて、170°Cの油で揚げる
- ③ 別のボウルにスイートチリソース、マヨネーズを加えて混ぜ合わせ、②を絡める。
- ④ 青梗菜を塩ゆでし、皿に盛り、③を中央にのせる。
青梗菜でなくてほかの青菜でも大丈夫です。揚げる時に水分が残っていると牡蠣から油がはねるので、水気をしっかり拭き取って衣を絡めてください。